2025/08/06
夏になると、よく言いますよね。
「今日は涼しい風が吹いてる」とか、「この風、冷たいなあ」とか。
でも、ここでひとつだけツッコミを入れさせてください。
風って、実は冷たくありません。
なぜ「風=冷たい」と思ってしまうのか
風はただ空気が動いているだけのものです。
エアコンのように、空気そのものの温度を下げる力はありません。
それなのに、私たちは昔から当たり前のように「冷たい風」という言葉を使ってきました。
この言葉が、知らないうちにイメージを固定してしまいます。
風がやっている本当の仕事
体のまわりの「ぬるい空気」を吹き飛ばす
暑い日にじっとしていると、肌のまわりには自分の体温で温められた空気がたまります。
この空気、かなり厄介です。
風が吹くと、このモワッとした空気をサッと押し流してくれます。
すると、体の熱が外に逃げやすくなります。
汗を乾かして、熱を連れ去る
もうひとつ重要なのが汗です。
私たちは無意識のうちに汗をかき、その汗が乾くときに体の熱が奪われます。
風があると汗は早く乾きます。
だからこそ、より涼しく感じるわけです。
「冷たい風」の正体
ここまでくると、答えははっきりします。
冷たいのは風ではありません。
冷たく感じているのは、熱を奪われている自分の体です。
それでも「冷たい風」という言葉は便利です。
「風が体の熱を運び去っている」と毎回説明するより、ずっと楽だからです。
扇風機の見え方が変わる
この話を知ると、扇風機の印象が少し変わります。
空気を冷やす機械ではなく、
体から熱が逃げる条件を整える道具。
言葉は便利ですが、ときどき勘違いも一緒に連れてきます。
「冷たい風」も、そんな言葉のひとつなのかもしれません。
以下も合わせて読んでください。
扇風機が涼しい理由、ぜんぶ説明する。(風と流体の総合ガイド)
https://www.fantalism.com/367/
