2025/08/06
「サーキュレーターって、扇風機と何が違うの?」
家電量販店で隣り合って並んでいるし、どっちも風が出る。値段もそこまで変わらないものもある。でも、使ってみると「なんか違う」と感じる人が多いです。
結論から言うと、風の設計思想が違います。扇風機は「体に当てて涼しくする」ために作られていて、サーキュレーターは「空気を動かす」ために作られている。
このページでは、その違いを具体的に説明します。羽根なし扇風機の仕組みも含めて、「なぜ違うのか」が分かるようになります。
結論:風の「形」が違う
扇風機とサーキュレーターの一番の違いは、風の「形」です。
扇風機の風:広がる
扇風機の風は、羽根を出た後に広がりやすい設計になっています。
近くにいる人の体に、ふんわりと当たる。首振りで風を散らすと、複数人に届く。「体に当てて心地よさを作る」ことに最適化されています。
その代わり、遠くに行くと風が散ってしまい、届きにくくなります。
サーキュレーターの風:届く
サーキュレーターの風は、直進性が強い設計になっています。
遠くまで形を保って届く。10m先まで届くものもあります。「空気を動かす」「循環させる」ことに最適化されています。
その代わり、体に直接当てると「強すぎる」「不快」と感じることがあります。
なぜ風の形が違うのか
同じ「羽根を回して風を作る」仕組みなのに、なぜ風の形が違うのか。
理由は、羽根の形状、回転数、筐体(本体の形)の設計が違うからです。
扇風機の設計
- 羽根:大きめで、風が広がりやすい角度
- 回転数:比較的ゆっくり(静音性を重視)
- 筐体:風の出口が広く、拡散しやすい
サーキュレーターの設計
- 羽根:小さめで、風を絞って送る角度
- 回転数:高め(風速を出すため)
- 筐体:風の出口が絞られていて、直進性を高める
同じ「扇風機」に見えても、目的に合わせて設計が違うんですね。
使い分けの基本
目的で選んでください。
扇風機が向いているケース
- 体に風を当てて涼みたい
- 寝室で心地よい風が欲しい
- リビングで家族みんなに風を届けたい
サーキュレーターが向いているケース
- エアコンの冷気を部屋全体に回したい
- 部屋干しを早く乾かしたい
- 部屋の温度ムラを減らしたい
- 換気を助けたい
「両方欲しい」ときは?
正直、1台で両方を完璧にこなすのは難しいです。
サーキュレーター機能付き扇風機もありますが、どちらかに偏りがち。予算が許すなら、用途別に2台持つほうが満足度は高いです。
サーキュレーターは3,000円台から買えるので、追加投資としては現実的な範囲ですね。
価格帯とメーカー
サーキュレーター
アイリスオーヤマが有名で、3,000〜5,000円で買えます。8畳用、14畳用など、対応畳数で選べるラインナップ。
バルミューダのグリーンファンサーキュレーターは2万円超えますが、静音性が段違い。寝室で使いたいなら検討の価値あり。
無印良品のサーキュレーターも人気があります。デザインがシンプルで、インテリアに馴染みやすい。
扇風機
ACモーター機で3,000〜8,000円、DCモーター機で8,000〜20,000円が相場。バルミューダ、ダイソンなどの高級機は3〜7万円。
詳しくは「扇風機の選び方」の記事でまとめています。
羽根なし扇風機の仕組み
ダイソンに代表される「羽根なし扇風機」。羽根がないのに風が出る——不思議ですよね。
「羽根がない」は正確じゃない
実は、羽根なし扇風機にも羽根はあります。見えない場所に隠れているだけです。
本体の土台部分や内部に、空気を吸い込んで加速する仕組みがあります。そこで作られた風が、リング状の出口から出てくる。
「羽根なし」というより、「羽根が見えない」が正確な表現です。
なぜ風が滑らかに感じるか
羽根なし扇風機の風は、「滑らか」「ムラが少ない」と感じる人が多いです。
これは、風の出口で流れを整える(整流)設計になっているから。スリットやリングの形状で、乱れを減らしている。
一般的な扇風機は、羽根が回るたびに風に「波」ができます。羽根なしタイプは、この波が少ない傾向があります。
羽根あり vs 羽根なし:比較
| 比較軸 | 羽根あり | 羽根なし |
|---|---|---|
| 風の作り方 | 羽根で直接加速 | 内部で加速+出口で整流 |
| 安全性 | 羽根に触れるリスクあり | 触れにくい(子ども・ペット向き) |
| 掃除 | 羽根・ガードを外して掃除 | 拭き掃除中心、機種による |
| 価格 | 3,000円〜 | 1万円〜(ダイソンは5万円〜) |
| デザイン | 機種が豊富 | スタイリッシュなものが多い |
羽根なしを選ぶ理由
- 安全性:小さな子どもやペットがいる家庭で、羽根に指を入れる心配がない
- デザイン:見た目がすっきりしていて、インテリアに馴染む
- 空気清浄機能:ダイソンのピュアクールなど、空気清浄機能付きモデルもある
注意点
「羽根がない=静か」とは限りません。機種によって音の質や大きさはかなり違います。
また、価格が高め。ダイソンのピュアクールは5〜7万円台。「羽根なし」に何を求めるかで、投資する価値があるかが変わります。
羽根なし扇風機の詳しい仕組みは、こちらの記事で解説しています。
→ 羽根のない扇風機の仕組みと、羽根の必要性
よくある質問(FAQ)
Q. サーキュレーターは扇風機の代わりになる?
目的次第です。循環や部屋干しならOK。でも、「体に当てて涼む」用途では、風が強すぎて不快に感じることが多いです。寝室で体に当てるなら、扇風機のほうが向いています。
Q. サーキュレーターは音がうるさい?
安いサーキュレーターは音が大きめの傾向があります。寝室で使うなら、DCモーター搭載の静音モデル(1万円以上)を検討したほうがいいです。
Q. 扇風機とサーキュレーター、両方買うべき?
「体に当てて涼みたい」と「空気を循環させたい」の両方をやりたいなら、2台持ちがおすすめです。サーキュレーターは3,000円台から買えるので、追加投資としては現実的。
Q. 羽根なし扇風機はサーキュレーターとして使える?
機種によります。ダイソンの一部モデルはサーキュレーター的な使い方もできますが、基本的には「体に当てる用途」寄りの設計が多いです。
まとめ:目的で選ぶ
- 体に当てて涼みたい → 扇風機
- 空気を循環させたい・部屋干しを乾かしたい → サーキュレーター
- 両方やりたい → 2台持ち
- 安全性・デザイン重視 → 羽根なし扇風機
「風が出る」という点では同じでも、設計思想が違います。目的を明確にしてから選ぶと、失敗しにくいですね。
