2024/12/18
ハンディ扇風機が爆発して、住宅が火災に見舞われる事故がありました。
品川区 マンションで火事 充電中の携帯用扇風機から出火か
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250723/k10014872301000.html
ハンディ扇風機が爆発したため、扇風機に注目が集まりがちですが、原因は、電池です。
リチウムイオン電池と言いまして、要は充電できる電池です。ホームセンターにでもコンビニでも普通に売られています。
リチウムイオン電池は充電して繰り返し使えるため、とても便利なのですが、設計上(技術上)どうしてもこの種の爆発のリスクが伴います。
有識者によれば、衝撃と熱が爆発を引き起こす原因だそうです。
手持ち型扇風機で火災発生か 夏に注意!爆発防ぐ4つの前兆
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/900169696.html
ちなみに、リチウムイオン電池は広く使われており、私たちの暮らしに身近なもので言えば、スマホにも使われています。
スマホが燃えた、ってたまにニュースを見ますよね?それも、今回のケースと同じで、電池が原因です。ですから、真夏に車に置きっぱなしにすると、思いっきり熱せられますので、危険です。
昔、ライターを置きっぱなしで燃えたという話をよく聞きましたが、今はタバコを吸う人も減り、この話題はスマホに取って代わった感がありますね。
衝撃に関しては、スマホにあまり衝撃が加えられることって、そう多くはないですからね。落とした時くらいでしょうかね。まあでも、頻繁に落とすことはありませんので、やっぱり熱でしょうね。
ちなみに、リチウムイオン電池をもっと大規模に使われているという意味では、EV、電気自動車があります。
じつはEVで使用する電池は今、リチウムイオン電池から、全個体電池という電池に取って代わろうとしています。
全個体電池は、リチウムイオン電池よりも短い充電時間でより大きなエネルギーを蓄えることができる優れもので、なにより、このたびのハンディ扇風機の爆発の原因となったような事故がほとんど起こらない設計とのこと。
有名なところですと、アメリカのQuantum Scape社やSolid Power社が開発中で、来年あるいは再来年にも市場に出る(販売されるEV自動車に搭載される)と言われています。
※厳密には、Quantum Scape社のそれは全個体というより半固体です。
さすがに、全個体電池をハンディ扇風機に用いるのは、今は高すぎてできませんが、10年後にはもしかしたら、搭載されているかもしれません。
こんなニュースを見ますと、学校が生徒のハンディ扇風機使用を禁止しているのは、けっこうGJではないかなと思います。